あたらしいMMOGづくり
- H-Yamaguchi_net 「市場」というゲーム
というわけで、少々「挑発」してみようと思う。わざとらしく、高飛車に。
MMORPGはたいてい中世っぽいから取引スタイルも中世ふうでいいということになるのだが、いっちゃ何だが本当の中世の商取引は発達した市場やロジスティックスのシステムがあったのみならず、保険あり、先物あり、為替ありとテクニカルにももっとずっと高度だった。典型的なMMORPGにおける取引なんかは、いってみればまるで縄文時代レベルだ。
- オンラインゲームがいかに市場を既存の一人用ゲーム経済で作ってしまっているか。どうして市場自体がゲームになると考えられて(実現されて)いないのか、ということについて。
- MMOG的な流れはゲームとしてやっぱり無視できなくて、しかしそこで「コミュニケーション」をやるのは疑問だった。大人数が参加すれば面白いはず、というイメージは昔は夢いっぱいに描けたけれど、現実に昨今のMMOGが見せてくれるものは駆り立てられないコミュニケーションじゃないか?
- コミュニケーションという意識が、具体的にはチャット、戦闘パーティというあたりで常識化してしまっていて、いやいや人と人がぶつかるんだからもっと何かが生まれるはずなのに世界の枠組みがそれを受け止めきれない
- そのへんの問題は経済が成り立ってないというところだと思う。
- 口悪く言えば、エロゲー会社がゲームを作れない(必要としない)ように、ゲーム会社はいまのところ市場を作れない(作るノウハウが無い)ということだと思う
- 市場はとてもエキサイティングだと思う
- MMOでやるのはやっぱりコミュニケーションゲームとなるのだろうけど、人間コミュニケーションではなく、市場コミュニケーションのほうにいきたい
- 経済ゲームとしてひとつには箱庭ゲームが近いのではないか
- 箱庭ゲームという定義についてはまだ意外とうまく説明できない
- 日本で箱庭チック、というものはたぶんいろいろあるだろうけど、まともに箱庭ゲームやってるのは光栄のシミュレーションぐらいではないかという感触
- 作り方が箱庭であること
- データの持ち方が箱庭であること
- たとえば箱庭はステージを作らない(初期配置は作ることもある)。リニアにステージが生成される。
- ゲームにおける経済材料というのは、アイテムに限らない。パラメータ全部。
- 直接的には敵を倒すための経済
- 戦闘におけるダメージリソースということで考えると、武器アイテム+筋力+スキル+職業などのパラメータの合計
- 筋力やスキルは経験値から。経験値は敵と交渉してダメージと交換する。これも経済。
- 問題は、「敵を倒すための武器を買うための金を敵を倒して得る」というRPGどんづまり経済機構からの脱却
- 僕らは何のために金を稼ぎ、金を使うのか? そのレベルから経済流通を設計したい。